【希少な逸品】“くちこ”とは?~ウニより珍しい、なまこの卵巣の話~

【希少な逸品】“くちこ”とは?~ウニより珍しい、なまこの卵巣の話~

こんにちは!
今回は「くちこ(くち子)」という、知る人ぞ知る超高級珍味をご紹介します。

「ウニより希少」「海のフォアグラ」と称されることもあるこの食材、
実は“なまこ”から取れるって知っていましたか?


🐚 くちことは?

「くちこ(このこ・ばちこ)」とは、なまこの卵巣を塩漬け・乾燥させて作る珍味です。
一匹のなまこから採れる卵巣はごくわずかで、100匹からやっと1枚分程度しかできません。

その希少性から、くちこは日本三大珍味に数えられる「このわた」以上に“幻の珍味”とも言われています。


🌞 製法:手間と時間が生む、極上の一枚

  1. なまこの卵巣を丁寧に取り出し、塩漬けに

  2. その後、簾(すだれ)状に並べて天日干し

  3. 数日かけて乾燥し、「ばちこ」と呼ばれる形に仕上げる

完成したばちこは、オレンジ〜飴色の細長い板状で、凝縮された海の香りと旨味を閉じ込めています。


🍶 味わいと食べ方

  • 少量でも濃厚な塩気と深いコク、強い旨味

  • 噛むごとに広がる複雑な風味が日本酒と抜群に合う

  • 炙って香ばしさを加えると、香りと旨味がさらに引き立ちます

まさに、「大人の贅沢」にふさわしい逸品です。


🏷 呼び名の違い:「くちこ」と「ばちこ」

  • くちこ(口子):なまこの卵巣そのもの、または加工前の状態

  • ばちこ(ばち子):くちこを天日干しにして乾燥させた状態(“ばち板”に干すことから)

※地域や業者によって呼び方に違いがあることも


💰 希少で高価、でも愛される

くちこは、生産量が非常に限られており、市場価格は1枚で数千円〜1万円以上にもなることがあります。
特にお正月や祝い事の席で重宝され、贈答品としても喜ばれる高級珍味です。

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